By whenis , 5 3月, 2018

楽山大仏は、凌雲大仏とも呼ばれています。世界最大の仏像だとされるこの大仏は中国四川省楽山市の南、岷江東岸の凌雲山にあり、大渡河、青衣江と岷江が合流する地点に臨み、山であり、仏像でもあり、3世代の職人が約90年かけて完成させたものです。

 楽山大仏は山を背に建造され、仏像の頭部が山頂と同じ高さとなり、両手が膝の上に置き、両足が河に踏む形となっており、均整のとれた体つきと厳かな表情を見せています。仏像の彫刻は細部に至るまで精巧そのもので、古代職人の知恵を感服させると同時に、畏敬の念を覚えさせます。

 「楽山大仏はスフィンクスやネイル河谷にある王家の谷など、世界の他の石刻と匹敵できる」、「こんなに奇妙な自然と文化の景観があるなんて不思議に思う」と、国連世界遺産委員会の上級顧問を務めるジム・サンセール博士は1996年に楽山大仏を見学した際にこのように語りました。彼の目から見た楽山大仏は世界に公認された著名な石刻芸術の逸品と匹敵できるものだということです。

By whenis , 4 3月, 2018

中国の著名な思想家、そして教育家、孔子。「孔子学院」の名をつけた学校が、世界各地に設けられ、いまなお、孔子は中国文化、中国語教育の先兵役を担っています。ふるさとは、山東省の曲阜で、ここでは毎年、盛大な孔子祭りが行われます。

 その孔子を祠り、最高教育の場となった所が北京にあります。「孔廟、国子監」と名づけられた博物館を紹介しましょう。場所は、地下鉄2号線の安定門駅から歩いて15分ほど、ラマ教の有名なお寺・雍和宮はすぐ近くにあります。  

国子監街という東西に走る古い道を捜してください。真ん中あたりに「国子監」と「成賢街」と書かれた鳥居のような門があります。中国では牌楼と呼んでいます。この鳥居に挟まれた部分が、「孔廟、国子監」というわけです。ところが、今は大規模修理の真最中で、建物はテントなどで覆われて中に入れません。近代になってからは、1930年代と50年代に続く三度目の大規模な工事で、来年の7月にすべてが終わります。

By whenis , 3 3月, 2018

就在那儿。

Jiù zài nàr.
すぐそこです
副詞“就”は、この場合距離の近さを強調して「(そんなに遠くなく)すぐそこですよ」というニュアンスを表しています。

不太远。

Bú tài yuǎn.
あまり遠くありません
“不太~”は「あまり~ではない」という意味です。“不”は第2声に声調変化します。

往右拐。

Wǎng yòu guǎi.
右に曲がります
同じ意味で、“向右拐Xiàng yòu guǎi”という言い方もします。

一直走。

By whenis , 2 3月, 2018

「春节」はの春節、旧正月です。「综合症」は症候群、シンドローム。これを合わせて「春节后综合症」として、春節後シンドローム、つまり、春節休暇後に出てくる色々な生理的・心理的異常を総称したものとなります。また、「春节综合症」や「年后综合症」とも言うことができます。「年后」の「年」は、ここでは新年、正月の意味となります。

 ちなみに、「节后综合症」という言葉もあります。ここでの「节」は春節に限らず、様々な祝日をさすものです。

 疲れやすい、元気が出ない、仕事や勉強の効率が落ちるなどの症状の他、原因不明の吐き気、眩暈、胃腸不良、不安、不眠と、全身の気が乱れている状態が引き起こす様々な症状が、この症候群には含まれます。

 正月期間中、夜通しで麻雀やゲームをしたり、こってりした料理を食べ過ぎたり、お酒を飲み過ぎたり、遠出で疲れたり・・・と、休み明けになると、心身ともに疲れ切っています。

 それに加え、賑やかな集まりから普段の一人ぼっちの生活に戻る不安からくる虚無感も重なり、様々な障害として現れるようです。

 ストレス源は、社会が進歩するほどに増えるものです。どの意味で、こうした症状は社会の進歩と発展のリバウンド現象でもあると言えるでしょう。

By whenis , 1 3月, 2018

「春」は春節のことで、「劫」は日本語では未来永劫の永劫、長い時間の意味ですが、中国語では奪う、略奪する、強奪するという意味で使われますが、ここでは「春节」の「节」の字と発音が同じであることから、語呂合わせとしても使われています。この2文字を合わせ、「春劫」として、強奪されたような春節の意味になります。つまり、たくさんのお金を春節期間に費やしたということを意味します。敢えて中国語に倣って語呂合わせをするならば、窮乏の窮の字を使って、「窮正月」という感じでしょうか。

 あるウェブサイトの調査では、アンケートの回答者のうち、春節期間中に使った金額が5000元以下と答えたのは45%、5000元から10000元までが32%で、10000元から20000元までが16.1%、20000元以上が6.3%だということが明らかになっています。これら調査対象の30%が春節を出費の多すぎる「春劫」だと感じているようです。

 また、ネット上では、こうした春節期間中の消費金額によって、その分類までされており、1000元以下は「酷抠族(どけち族)」、1000元から5000元は「人情族(世渡り族)」、5000元から10000元は「恼火族(やってられない族)」、そして、10000元以上は「奢华族(ぜいたく族)」と名付けられています。

By whenis , 28 2月, 2018

「春节」に「经济」ですから、春節にまつわる経済活動のことを行ったものです。これによって消費が伸び、経済成長が促されます。近年では、海外旅行に出かける人も多いことから、周辺の国へも影響が広がっています。

 「春节经济」は、春節前、春節期間中、そして、春節後という3つの部分に分けられます。

 春節前は、いわゆる「年货」など、春節を過ごすための準備ということで、飾り物、食べ物、雑貨、贈答品などが市場の主役になります。その為、春節前には、各ショッピングサイトでも、優待価格盛りだくさんの様々な大型セールが催されます。

 春節期間中には、まず「庙会」(縁日)に出かけますが、近年こうした縁日は単純に楽しむ為のイベントなだけではなく、地方経済を潤すビジネスチャンスにもなりつつあります。そして、最近では、映画にも「春节档」という春節期間の上映を狙ったものがあります。これは日本でもお正月映画という言い方をするのに似ています(他にも「贺岁片」という言い方があり、こちらの方がお正月映画という訳語に近いようです)。中国にはその他にも、この期間を狙って開かれるコンサートや演劇も存在します。同時に、旅行業も賑やかになり、春節期間の七連休を狙う観光商品が沢山出揃います。

By whenis , 26 2月, 2018

「春节」はご存知の通り、春節、旧正月、「账单」は勘定書、伝票を意味します。この二つを合わせた「春节账单」は、「春節期間の支払いリスト」「春節精算表」となります。

中国人の「春节账单」の項目には、「年货」、衣服、年越しの「年夜饭」、年始回りの差し入れ、お年玉、雑費(「庙会」などでの消費や交通費、映画など)があります。帰省する場合には、往復の飛行機代や電車代も含まれます。最近、大気汚染対策として、爆竹があちこちの都市で禁止されていることから、その分の支出はここ数年減少傾向にあります。

 「年货」には春節期間中の食材やおつまみ、飾り物などが含まれます。昔の中国社会では、新しい服を着て正月を迎える習慣があり、衣服を贈ることがありましたが、最近ではいつでも新しい服が買えるので、目上の方には衣服でなく、健康グッズを贈る場合もあるようです。そして、これらの出費は、帰省の交通費を含めると2万元を超えることも多々あります。

 こうした出費に追われた結果、春節が終わると懐が寒くなり、「吃土」状態にならざるを得ない人も相当いるようです。

By whenis , 25 2月, 2018

集団の中で人と比べられるものを持たず、自分の仕事や勉強、生活レベルなどに引け目があるなどの理由で、多くの人が集まる集会などの場で他人と比べられることを恐れている人を指します。しかし、こうした人たちは最初からこうした集まりが嫌いな訳ではありません。仕事や生活の向きがよくなって、自分にも人並みに経済力がついたなと考えられるようになったら、進んで集まりに参加するようになります。

 中国ではこのところ、同窓会などに参加すると、思い出を語るほかに、収入、住宅、車、そして、子供の話題で花を咲かせる人が多くなっています。男性の場合、奥さんがきれいかどうか、女性の場合、旦那さんがどれだけ稼げる人か、というような話題が多いようです。男女共通の話題は子供の話題で、どんな学校に行っているのか、成績はどうなのか、また、海外留学をさせているのか、その計画をしているかなどが多いようです。元々は同じクラスで分け隔てなく学んだクラスメートたちも、それぞれの人の価値やキャラクターを無視し、なんらかの基準値を設けて優劣を競うようになってしまうのです。

 同窓会が、再会を懐かしんだり、喜び合ったりする場所でなくなっているのは悲しいことですが、自分が選んだライフスタイルに自信を持っていれば、他人に影響されず、堂々と同窓会などにも参加できるのではないかと思います。

By whenis , 24 2月, 2018

出身地から遠く離れた場所で就職し、暮らしているにも関わらず、春節に故郷に帰ることを億劫がる人たちを指した言葉です。

 帰省を恐れる一番の理由としては「財政赤字になる可能性」があることが挙げられます。まずは交通費ですが、故郷から遠く離れた場所で就職する場合、往復の飛行機や列車のチケット料金だけでもかなりの金額になります。日本語部の日本人スタッフの場合も、シーズンとタイミング次第によってはチケット代金が異様に高騰しており、一回の帰省でお給料の1ヶ月分以上が飛んでしまうこともあり、帰国することも楽ではありません。

 次に、中国の習慣上、就職をした人は「大人」として認められるので、世代が一つ下の親戚の子供たちに「压岁钱(お年玉)」をあげなければならないことも、帰りたくなくなる理由のようです。ちなみに、最近の相場は1人100元か200元程度ですが、場所によっては1000元以上のところもありますし、金額を競うような習慣を持つ地方もあります。ですから、親戚の人数が多いと莫大な出費になってしまうこともあります。

 さらにもう一つは、結婚や出産などを催促されることです。中国では、ほとんどの親は自分の子供が学校で恋愛することを許しませんが、就職してからは、すぐにでも結婚して、子供を産んでくれることを望んでいる人が多いようです。

By whenis , 23 2月, 2018

「微信」はおなじみのインスタントメッセンジャーアプリ「ウィーチャット」のことですね。「红包」は、これもすでにおなじみとは思いますが、お金を赤い封筒に入れたもので、お年玉、お祝儀、ボーナスなど場合によって色々な訳し方があります。この2語を組み合わせた「微信红包」は、ウィーチャットによる「红包」ということになります。

 これはウィーチャットが2014年の1月27日にリリースした機能で、2015年の「春节联欢晚会」で観客と番組とのインタラクティブな交流に用いられて一般化したものです。金額は色々ありましたが、好奇心旺盛な視聴者たちは、みんな夢中になって取り組んでいました。

 その後、企業はこの「微信红包」を連動させたイベントを展開し、一時的、熱狂的なブームを巻き起こしました。メッセージアプリで金銭のやり取りをすること自体は。最初、色々疑問視されたり、問題になったりしましたが、徐々にセキュリティを含む様々な機能が整いつつあり、生活の一部になっており、いわゆる中国版フィンテックの浸透の起爆剤になったとも言えます。