短編小説集「聊斎志異」
世紀のはじめ、中国の文壇では非常に有名な短編小説集「聊斎志異」が著されました。それは怪異談を記したものです。
その作者・蒲松齢は中国の清の時代の文学者であり、商人の家庭に生まれ、生涯は塾の先生をして生計を立てていたと言うことです。彼は多くの文学作品を書きましたが、短編小説集「聊斎志異」がその代表作です。
「聊斎志異」はあわせて431篇からなり、そのうち短いもので二三百字、長いもので数千字です。全篇はことごとく神仙、狐、鬼、化け物、不思議な人間に関する話を通して、封建社会の礼儀と道徳、それに腐りきった科挙制度などを厳しく批判し、個性の自由を主張しました。