「普惠金融」はインクルーシブ・ファイナンス(後述参照)、「事业部」の方は字面通り事業部の意味です。単語の順序を逆にした「金融普惠」は金融包摂、ファイナンシャル・インクルージョンの意味を表します。ここでは、「普惠金融事业部」として、銀行のインクルーシブ・ファイナンス業務を担当する部門を表します。
この「普惠金融」インクルーシブ・ファイナンスは、国連が2005年に提起した概念で、金融サービス需要のある社会の各階層や人々に向けて、適切かつ必要とされるレベルでの金融サービスを低コストで提供するというもので、中小企業、零細企業、農家、都市部の低所得層などを主なターゲットにしています。
この「金融普惠」の概念は、貧困を撲滅し、社会の公平の実現を目指す、つまりは貧困層の人々が経済的な疎外を受けることを無くそうというもので、単に金銭でケアするような活動とはまた違い、全員を巻き込みながら(インクルードしながら)、社会全体の発展を図ることを考えるというものです。そうした層にマネーを流すことで、貧困問題の解決を狙いつつ、更に全国の金融システム自体の活性化が図られることを狙った動きと考えることもできるでしょう。