日本語にも「二」を含む四字熟語もありますね。例えば、一石二鳥。中国語にもあります。"一石二鳥"。同じ漢字を書きます。しかし、ちょっと調べてみたら、この言葉には、由来の故事などがありません。しかも、昔の中国には石で鳥を採る習慣がありません。だから、個人の推測ですが、中国語の"一石二鳥"は、恐らく近代に入ってから、日本語からの逆輸入なのかもしれません。
実は、「一石二鳥」は日本生まれの言葉ではありません。17世紀のイギリスのことわざ「kill two birds with one stone.」(一つの石で二羽の鳥を殺す)の訳語だそうです。出典は中国ではなくイギリスです。日本語の四字熟語はほとんど中国からのものですが、逆に、中国には日本から輸入したものもあります。これはやはり漢字が中国にとって、分かりやすいからですね。
中国語には、「一石二鳥」と全く同じ意味の四字熟語もあります。「一箭双雕」(いっせんそうちょう)、或いは、「一挙二得」というのがあります。
「一箭双雕」、一発の矢で、二羽のワシを射たという意味です。日本語の一石二鳥と同じ意味ですが、もっと颯爽とした感じがします。そして、「一挙二得」、日本語では、一挙両得と言いますね。一つの行為で二つの利益が得られる。「一箭双雕」や一石二鳥の解釈と同じです。