結果補語解説
皆さんこんにちは、「songyun.org中国語教室」というコーナーを始めました。このコーナーでは中国に関する知識や中国語の勉強方法などをご紹介いたしますので、このウェーブサイトを有効にご利用していただき、この中国語教室が皆様のお役にたちますように心より願っています。
私も日々日本語と英語を勉強していきたいと思っておりますので、今後とも、よろしくお願いいたします。
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Submitted by whenis on 土, 10/16/2010 - 13:43
1.複合動詞としてのフレーズ
結果補語は他の補語と同様に「補語」ですから,動詞の直後にくっつけて,動詞と一体化して広い意味での複合動詞を構成します。厳密にはフレーズ(動補フレーズ)ですが,複合動詞なので,全体が目的語を伴ったり,アスペクト助詞“了”や“过”を伴ったりします。特に事態の結果はその事態が実現しないと現れえませんから,<動詞+結果補語>はしばしばアスペクト助詞“了”を伴って用いられます。
結果補語は他の補語と同様に「補語」ですから,動詞の直後にくっつけて,動詞と一体化して広い意味での複合動詞を構成します。厳密にはフレーズ(動補フレーズ)ですが,複合動詞なので,全体が目的語を伴ったり,アスペクト助詞“了”や“过”を伴ったりします。特に事態の結果はその事態が実現しないと現れえませんから,<動詞+結果補語>はしばしばアスペクト助詞“了”を伴って用いられます。
我听懂了他的话。
(私は彼の話が(聞いて)わかりました。)
[Wǒ tīngdǒngle tā de huà.]
2.否定形
結果補語はしばしばアスペクト助詞“了”を伴いますので,<動詞+結果補語>の否定形は副詞“没(有)”を用いるのが普通です。“没(有)”で否定した場合アスペクト助詞“了”は消去されます。
結果補語はしばしばアスペクト助詞“了”を伴いますので,<動詞+結果補語>の否定形は副詞“没(有)”を用いるのが普通です。“没(有)”で否定した場合アスペクト助詞“了”は消去されます。
这本小说我还没看完呢。
(この小説は私はまだ読み終えていません。)
[Zhè běn xiǎoshuō wǒ hái méi kànwán ne.]
否定副詞“没(有)”は意味上はあくまでも結果補語の実現を否定しているのであって,動詞自体を否定しているのではないので注意が必要です。上記例では,「読み終わってはいない」と言っているのであって,「読む」ことは読んでいるわけです。
また,時には副詞“不”で否定された形もありますが,これは条件を表す際に限られた用法です。
また,時には副詞“不”で否定された形もありますが,これは条件を表す際に限られた用法です。
你不写清楚,我们怎么看?
(あなたがはっきりと書いてくれなければ,どうやって読めばいいのですか。)
[Nǐ bù xiěqīngchu, wǒmen zěnme kàn?]
3.行為の結果性
中国語の動詞は動作行為を行なったという段階までしか述べず,その動作行為の結果の段階までは含まないものが多いです。中国語では結果補語を用いることによって,動作行為の結果段階を表します。(中国語において結果補語が極めて生産的に活用される所以です。)例えば“买了”(買った)は,購入する(しようとする)という行為を行なったということを述べるに過ぎず,買った結果実際に入手したということを明確に表したい文脈では“买到了”(買った/買って入手した)と言わなければなりません。
*这本词典我到处托人买,今天可买了一本。
→この場合“买了”を“买到了”としなければなりません。
中国語の動詞は動作行為を行なったという段階までしか述べず,その動作行為の結果の段階までは含まないものが多いです。中国語では結果補語を用いることによって,動作行為の結果段階を表します。(中国語において結果補語が極めて生産的に活用される所以です。)例えば“买了”(買った)は,購入する(しようとする)という行為を行なったということを述べるに過ぎず,買った結果実際に入手したということを明確に表したい文脈では“买到了”(買った/買って入手した)と言わなければなりません。
*这本词典我到处托人买,今天可买了一本。
→この場合“买了”を“买到了”としなければなりません。
4.意味上の重点
<動詞+結果補語>の意味上の重点は結果補語のほうにあることが多いです。例えば
我[听]懂你的意思了。
<動詞+結果補語>の意味上の重点は結果補語のほうにあることが多いです。例えば
我[听]懂你的意思了。
(私はあなたの言っている意味が[聞いて]わかりました。)
她[喝]醉了。(彼女は[飲んで]酔っ払いました。)
においては,[ ]内の動詞を省略しても文は成立しますし,文意にそれほど大きな変化はありません。ところが動詞のほうを残し結果補語のほうを省略すると,文意が完全に変わってしまったり,文が成立しにくくなったりします。
とは言いつつも動詞の部分も言うのが中国語の習慣です。日本語にも似た複合動詞はあり,例えば“写错了”=「書き間違えた」と,完全に対応するものもありますが,日本語では動作行為の部分は言わず,結果段階しか述べないので複合動詞にならず,中国語に訳が対応しないものも多いので,訳す際に注意が必要です。
吃饱了 ([食べ]お腹いっぱいになった)
喝醉了 ([飲み]酔った)
看懂了 ([読み]わかった)
来晚了 ([来たら]遅れてしまった)
长大了 ([成長し]大きくなった)
她[喝]醉了。(彼女は[飲んで]酔っ払いました。)
においては,[ ]内の動詞を省略しても文は成立しますし,文意にそれほど大きな変化はありません。ところが動詞のほうを残し結果補語のほうを省略すると,文意が完全に変わってしまったり,文が成立しにくくなったりします。
とは言いつつも動詞の部分も言うのが中国語の習慣です。日本語にも似た複合動詞はあり,例えば“写错了”=「書き間違えた」と,完全に対応するものもありますが,日本語では動作行為の部分は言わず,結果段階しか述べないので複合動詞にならず,中国語に訳が対応しないものも多いので,訳す際に注意が必要です。
吃饱了 ([食べ]お腹いっぱいになった)
喝醉了 ([飲み]酔った)
看懂了 ([読み]わかった)
来晚了 ([来たら]遅れてしまった)
长大了 ([成長し]大きくなった)
5.因果関係と文法化
動詞と結果補語は生産的な結びつきで,例えば洗濯をさせた結果たまたま相手を泣かせてしまった場合,
動詞と結果補語は生産的な結びつきで,例えば洗濯をさせた結果たまたま相手を泣かせてしまった場合,
把他洗哭了(彼を洗濯で泣かせてしまった)
と言えてしまいます。しかし現実には
洗う→きれいになる,食べる→お腹いっぱいになる
というような,動作行為からごく自然に帰結が予測される結果というものがありますから,使用頻度としてはそのようなごく自然な因果関係を表す結果補語がよく用いられます。
さて,結果補語としては,実義的な意味を持つ動詞や形容詞が結びつくものが基本となります。
さて,結果補語としては,実義的な意味を持つ動詞や形容詞が結びつくものが基本となります。
洗干净了(洗ってきれいになった)
听懂了 (聞いてわかった)
写清楚了(はっきり書いた)
推倒了 (押し倒した)
听懂了 (聞いてわかった)
写清楚了(はっきり書いた)
推倒了 (押し倒した)
結果補語の中には,実義的な意味が薄れて,抽象的な意味を表す役割を担っているものがあり,意味的にも重要なものが多いので注意しましょう。
看见了(見えた)→“见”:知覚することを表す
卖光了(売り切れた)→“光”:何もないことを表す
看完了(見終わった,読み終わった)
卖光了(売り切れた)→“光”:何もないことを表す
看完了(見終わった,読み終わった)
→“完”:動作行為を終えることを表す
记住了(きちんと覚えた)→“住”:安定・固定を表す
找着了((探して)見つかった)
记住了(きちんと覚えた)→“住”:安定・固定を表す
找着了((探して)見つかった)
→“着 zháo”:目的に達することを表す
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