「弄巧成拙」に対応する日本語の成語または表現は「うまくやろうとしてまずい結果になる」や「巧を弄して拙を成す」などと訳されます。
「弄巧成拙」の中国語ピンインは nòng qiǎo chéng zhuō です。
この成語の出典は、宋代の黄庭堅が著した『拙軒頌』にある「弄巧成拙、為蛇画足」という一節です。また、北宋の画家・孫知微にまつわる有名な故事もあります。孫知微が寺のために『九曜図』の下絵を描き、仕上げを弟子たちに任せて外出したところ、一人の弟子が水星菩薩の侍童が持つ宝瓶に余計な蓮の花を描き足してしまいました。孫知微が帰ってきてそれを見て激怒し、その瓶は水怪を鎮めるためのもので花を生ける普通の花瓶ではないと指摘しました。弟子の余計な行為がかえって作品を台無しにしてしまったというこのエピソードが、「弄巧成拙」(巧を弄して拙を成す)の典型的な例とされています。
以下に「弄巧成拙」の使用例を2つ挙げ、説明します。
例文: 他原本想卖乖讨好,不想反而弄巧成拙,讨了个没趣。
説明: この文では、相手に気に入られようと気を利かせた(「卖乖讨好」)行動が、かえって失敗し(「弄巧成拙」)、相手に嫌がられる結果(「讨了个没趣」)を招いたことを表しています。良い結果を期待して取った行動が、逆効果になった典型的な状況です。
例文: 他在画好的画上补上一笔,谁知弄巧成拙,神韵尽失。
説明: この例文は、まさに前述の孫知微の故事を彷彿とさせます。既に完成した絵画にさらに一筆加えることで改善を図ろうとした(「补上一笔」)行為が、かえって作品の核心的な魅力や雰囲気(「神韵」)を完全に失わせてしまう(「尽失」)結果を招いています。余計なことをしたために、かえって事態を悪化させたケースです。
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