道听途说
通りがけに聞き,行きずりに話す
dào tīng tú shuō
出典と典故
「道听途说」は、《論語・陽貨》 に「道听而途说,德之弃也」と記載され、路上で聞いたことをまた路上で人に伝えることを指し、根拠のない噂や伝聞を意味する。
典故として、戦国時代の学者「艾子」とその隣人「毛空」の話が知られています。毛空は「一羽の鴨が二百個の卵を産んだ」「天上から三十丈の肉が落ちた」など、路上で聞いたあり得ない話を艾子に伝えましたが、艾子は「その鴨はどこの家にいるか」「肉はどこに落ちたか」と問い詰め、毛空は「路上で聞いただけ」と答えました。艾子は弟子たちに「毛空のように道听途说はならない」と戒めました。
例文と解説
例文:
「彼の話は全部道听途说で、真実とはかけ離れている。」
解説:この文では「道听途说」が、根拠のない噂や伝聞を指し、その内容が事実と乖離していることを強調しています。
例文:
「医学的なことは専門家に聞くべきで、道听途说に従ってはいけない。」
解説:この文では「道听途说」が、専門性の高い分野で信頼できない情報源を指し、正確な情報を得るためには専門家に問い合わせるべきであるという意味を表しています。
まとめ
「道听途说」は、《論語》 の出典と毛空の故事で広く知られ、根拠のない伝聞を指す成語です。例文では、その内容が事実と乖離していることや、専門性の高い分野では信頼できない情報源を指す使い方を示しています。
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