丢盔弃甲
かぶとをなくし,よろいを脱ぎ捨てる
diū kuī qì jiǎ
「丢盔弃甲」の出典と典故、例文について説明します。
出典と典故
「丢盔弃甲」は、中国の古典『孟子・梁惠王上』に由来する成語です。原文の「棄甲曳兵而走」が、戦場で鎧を捨てて逃げる姿を表しています。元・孔文卿の『東窗事犯』第一折で「得禁軍八百万丢盔卸甲」と、成語の形が確立されました。戦敗した際の狼狽たる様子を、具象的な「盔(かぶと)」と「甲(よろい)」の放棄行為を通じて抽象的に表現したものです。
例文と説明
例文1
「孫伝芳の五省聯軍は、敵の攻撃を受けて丢盔棄甲、狼狽たる様子で南京へ逃げ込んだ。」
説明:この例文では、軍団が戦いに敗北し、鎧を捨てて逃げる具体的な場面を描写しています。成語の本来的な意味合いを活かした使用例です。
例文2
「価格戦で競争相手を圧倒し、彼らを丢盔棄甲の状態に追い込んだ。」
説明:ここでは、ビジネス競争の場面に比喩的に用いられています。成語の現代的な用法として、徹底的な敗北を表す表現として拡張されています。
この成語は、戦場の狼狽から現代の競争敗北まで、様々な場面で使われる汎用性の高い表現です。
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