1. 日本語での対応する成語・表現
「深入浅出」に完全に一致する四字熟語は日本語にありませんが、同じ意味・概念を表す主な表現は以下の通りです。
平易に深遠な道理を説く:最も直接的な説明表現です。
難しいことを易しく説く:核心を捉えた分かりやすい表現です。
噛み砕いて説明する:より口語的で日常的な表現です。
専門的な内容を分かりやすく解説する:学術・専門分野でよく使われる表現です。
水を差すようで恐縮ですが(※注):文脈によっては、難しい話を簡単な例えで説明する前置きとして使われることがありますが、ニュアンスが異なります。
2. 「深入浅出」の中国語拼音(ピンイン)
shēn rù qiǎn chū
3. 「深入浅出」の出典と典故
この成語の明確な出典は、古代の特定の文献とは断定されていません。比較的新しい成語で、清の時代の文人・俞樾(ゆえつ)の随筆集『湖楼筆談』の中の以下の一節が、その由来としてよく挙げられます。
「蓋詩文者,深入浅出之功也。」
(そもそも詩文というものは、〔内容を〕深く掘り下げ、〔表現を〕平易にするという工夫なのである。)
ここでは、詩や文章を創作する際の心得として、「内容や思想は深く掘り下げるが、表現はわかりやすく平易にするべきだ」という意味で用いられています。これが転じて、学問の解説や物事の説明一般において、本質を深く理解した上で、それをわかりやすい言葉や方法で表現することを指すようになりました。
4. 「深入浅出」の使用例と説明
例文1:
この先生の講義は深入浅出で、複雑な量子力学の概念を、日常生活の例えを使って誰にでも理解できるように説明してくれる。
説明:ここでは、「内容は深い(量子力学)だが、説明の仕方は平易でわかりやすい(日常の例え)」という、教授の優れた説明技術を褒めており、この成語の核心的な用法です。
例文2:
彼の書いたこの入門書は、深入浅出の原則に貫かれており、初心者でもこの分野のエッセンスを無理なく把握できる。
説明:書籍の著述スタイルを評価しています。読者を深い内容(エッセンス)に導きながらも、解説の道筋は浅く(無理なく)設定されているという意味で、「深入浅出」が著述の理念として用いられています。
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