中国宗教の今昔

皆さんこんにちは、「songyun.org中国語教室」というコーナーを始めました。このコーナーでは中国に関する知識や中国語の勉強方法などをご紹介いたしますので、このウェーブサイトを有効にご利用していただき、この中国語教室が皆様のお役にたちますように心より願っています。

私も日々日本語と英語を勉強していきたいと思っておりますので、今後とも、よろしくお願いいたします。

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中国は多宗教国家で、仏教、道教、イスラム教、キリスト教の4教を主要宗教とし、宗教信者は1億人余り、宗教活動場所85,000か所、宗教団体3,000余りである。

(1)仏教

紀元1世紀前後にインドから伝わり、その後「漢民族仏教」、「チベット仏教(ラマ教)」、「南仏教」の3種に分かれた。漢民族の中で宗教を信仰している人の大半は「漢民族仏教」を信仰しており、信徒数の統計はないが、かなりの人数に上る。「チベット仏教」は、チベット族やモンゴル族などの900万人、「南仏教」はタイ族などの100万人となっている。
現在、政府が許可している寺院は13,000か所。全国団体として、1953年に中国仏教教会が設立され、日本、ビルマ、インドなど20の国と交流を進めている。

(2)道教

中国で生まれ育った唯一の漢民族固有の宗教で、基本的には中国の民間で信仰している自然の神々への信仰の集大成であり、老子の道家の思想を中心にすえている。
現在も漢民族の精神文化に影響を与えている。信者数の統計はなく、道観(道教の施設)は600余り、道士5,000人余りである。全国団体として、1957年に「中国道教教会」が設立された。

(3)イスラム教

紀元7世紀に中国に伝来し、回族、ウイグル族、カザフ族など主に少数民族の間で信仰されていて、信仰者数は1,800万人、イスラム教を職業とする宗教家は4万人である。イスラム教は、スンニ派とシーア派に大別されるが、中国のイスラム教徒はスンニ派に属している。全国団体として、1953年に「中国イスラム教教会」が設立された。

(4)キリスト教

中国では、キリスト教には2つの教派があり、1つを天主教(カトリック)、もう1つを基督教や耶蘇教(プロテスタント)と呼んでいる。
カトリックは、新中国成立後、欧米からの自立が課題となり、1958年からはローマ法王だけに認められている主教ら聖職者任命も独自に行っている。信徒は350万人である。
プロテスタントは、1954年、外国人神父依存から脱却して「自治、自養、自伝」を目的とする「三自愛国運動委員会」を設立した。信徒は700万人である。

(5)民間信仰

中国における民間信仰は、小規模な地域社会にとどまっており、儀礼や呪術、祭式や行事によって、民間社会の信仰が代々継承されている。 その民間信仰には、民衆道教、シャーマン・シャーマニズム的信仰、アニミズム的信仰がある。
1980年代以降の中国では、改革開放に伴い、民衆の宗教信仰心が抑圧された過去に反発する形でよみがえった。それに政府の宗教保護政策もこれらを支えているため、現在、中国の宗教信仰政策は種々の問題を抱えている。 中でも、宗教問題と民族問題との絡みが緊密化していて、世界的に人権問題や民族問題が深刻化する状況の中で、近年、中国の民族独立運動が活発になる原因の1つは宗教と関わっているところにあるといえよう。
民族的には全国の55の少数民族が中国全体の信徒の大半を占めており、その人口は1億人、居住地域の面積は全国の半分を占めている。その主な信仰宗教は、仏教(朝鮮族)、ラマ教(チベット族、モンゴル族)、南仏教(タイ族)、道教(ヤオ族)、キリスト教(苗族、朝鮮族)、回教(回族、ウイグル族、カザフ族)、シャーマン(満州族、ホチョ族)である。

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