一鳴驚人

皆さんこんにちは、「songyun.org中国語教室」というコーナーを始めました。このコーナーでは中国に関する知識や中国語の勉強方法などをご紹介いたしますので、このウェーブサイトを有効にご利用していただき、この中国語教室が皆様のお役にたちますように心より願っています。

私も日々日本語と英語を勉強していきたいと思っておりますので、今後とも、よろしくお願いいたします。

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鳥が一旦鳴いたら、人を驚かせるというのが、字面の意味です。それから転じて、普段は無名ですが、一度やり出すと人をびっくりさせる素晴らしいことをなすという意味で使われます。つまり、平凡だと思われていた者が突然目覚しい成果を挙げるという意味です。

 たまにはこんな人と出会いますね。普段は無口だったり、或いは遊んでばっかりのように見えますが、いざとなると、人をびっくりさせるほど、非常にすばらしい手腕や才能を見せる人がいますね。

 その出典となる物語にも、すばらしい人物がいます。ご紹介しましょう。

 中国の春秋時代。紀元前614年、晋と楚が覇権をめぐる争いを繰り広げていました。楚の穆王(ぼくおう)が突然亡くなり、その息子である荘王が即位しました。晋は楚の国が葬式や即位などを行う時間を利用し、楚の同盟国だった陳や鄭など小さな国々を自らの支配下にしました。楚の大臣たちは、焦りだして、晋と決戦すべきだと荘王に進言しましたが、荘王はそれを聞き入れず、何の行動もしませんでした。

 即位してから3年間、楚の荘王は遊びや女に溺れ、政をしようとしませんでした。また、進言する人が現れれば、殺してやると大臣たちを脅していました。

 ある日、大臣伍参が謎をかけ王に進言しようとしています。荘王にこんな謎を問いかけました。「陛下!わが国の宮殿には大きな鳥が棲んでいます。3年間、飛ばず鳴かずしていますが、何の鳥���ご存知でしょうか?」

 荘王はすぐにその意味が分かりました。「この鳥は3年間飛ばないが、一度飛ぶと必ず勢いよく天を突く。3年間鳴かないものの、一度鳴くと必ず人々をびっくりさせる!」と答えました。伍参は王の話を聞いて、喜んで帰りました。

 その後、荘王はこれまでと大きく変わり、積極的に政務をこなすようになり、楚の国が春秋時代の覇王となるために堅い基盤を築きました。

 「一鳴驚人」、普段は無名ですが、一度やり出すと人をびっくりさせる素晴らしいことをなすという意味で使われます。私は今平凡ですが、いつかあなたに私の能力を見せてやる!と、これは、多くの人が持っている夢なのかもしれません。

 西洋ならシンデレラ姫やみにくいあひるの子でしょうか。でも、本当に「一鳴驚人」を実現させるには、人が見ていないところで、地道な努力をいっぱいすることが、絶対、必要ですね。

 人を驚かせるほどの偉業を成し遂げるには、ただの空想は何の役にも立ちません。後に「一鳴驚人」を果たした人は、その平凡だった時期、ひいては遊んでばかりで、だらしなかった時期は、ただ故意にそのようなふりをしただけなのかもしれません。人の目を惑わすために。

 続いては、地道な努力を積み重ねた結果、大きな成功を収めた「一鳴驚人」と正反対に、局部的なもの、 暫定的なものに惑わされると、ものごとの全体、主流、本質が見えなくなる、ということのたとえ、「一葉障目」という四字熟語をご紹介します。

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